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温度でわかる断熱の違い

結果から言うと、ご覧のように外気温の影響を相当受けておりません。

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「家の断熱材の厚さが違うと、結局どんだけ違うのよ?」
「けっこう、違いますよ!」
というのが常でしたので、全く説得力もないので、データとってみました。今も継続測定中です。

測定しているところは、昼過ぎにのみ直射日光の当たる1Fのトイレの窓の外とトイレの窓枠の室内温度。水平距離で30cm。その境界には225mmの高性能グラスウール16Kの壁とサッシはYKK430。

もちろん直射日光を常に浴びている窓であれば、窓からの日射熱で温度が上昇するのは否めません。あくまでもこのデータは断熱の壁の内外の温度の違いを表せるよう、あえて一日ほぼ日陰のところで測定しています。

外気温は幸いにもここ一週間は熱帯夜もなくむしろ涼しすぎるほどまで夜は低下し、日中は30℃くらいまで上昇しています。だいたい一日で10℃の高低差(日較差10℃)。午後に飛び抜けているデータは一瞬なので無視します。
室内温度は、ほぼ影響を受けておりません。8月20日のすごく寒かった朝を除けば、日較差2℃。たった2℃です。かなり断熱の層が外気温と室内温度の行き来を防いでくれているのがわかります。

温度上昇の影響を受けにくい良い例が、
8月16日の日中のMAX35℃くらいの時でも、室内温度MAXはおかまいなしの27.4℃。ちなみにこの時は外気温が朝から20℃近くも上昇しています。なのに、窓を閉め切った室内の温度は温度上昇2℃未満。1/10℃です。

同じように温度低下の影響も受けにくい。
8月20日の最低気温は16.9℃、不覚にも窓OPENで寝てしまったので朝方の気温は24.2℃迄下がりました。この時、外気温は21℃くらいの低下、室内は2.2℃の低下。やはり1/10℃です。

で、翌日8月21日は学習し、窓を閉めて就寝。曇り空で放射冷却の影響も少なかったのか、外気温もさほど低下はしませんでした。室内温度もほど影響なしの温度差1℃未満。


・・・
「断熱材たっぷり入れて冬暖かいのはわかるが、夏も暑くて大変じゃないの?」
という疑問を投げられますが、答えは明確。
冬室内が温かいのは外気温の影響を受けないからなので、夏も外気温の影響を受けないのであれば涼しいです。ただ、日射の影響はモロに受けるので、窓からの直射日光が入ってしまう場合は、どんどん室内温度も上がってしまいます。
ちなみにここも、日射遮蔽なしの東窓のある2階の部屋は8月16日に32℃くらいまで上昇してしまってます。当然、断熱層が室内環境をキープしてくれてるので、窓を開けてもすぐには涼しくなってくれません。
日射遮蔽が大切なのは、それを防ぐため。

以上、最近1週間のレポートでした。
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by iwamurakensyo | 2015-08-22 17:14 | ローエネルギー  

窓の違い APWフォーラム盛岡2015

「窓を考える会社」のYKKap主催のAPWフォーラムに参加してきました。今回の講演は東京大学の准教授の前氏。窓の力で省エネ快適を実現すると題した講演は、窓を取り巻く今の日本の実情や世界との比較、省エネ基準の必要性(やはりあくまでも最低限)、自身の体験談などユーモアも交えたあっという間の時間でした。多分その筋の業界関係者でなくともす〜っと入ってくるとても興味深い内容だったと思います。

一部をご紹介すると。
YKKさん主催なので窓に関する一枚。
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左がこの辺では車庫などでしか見られなくなったアルミ枠+1シングルガラスのサッシ。
右がこの冬完成のAJITO@十文字にて実装の樹脂枠+3トリプルガラスのAPW430。
サーモカメラでは一目瞭然。左の窓では真冬に外の気温が体感できるほど冷えきっているのがわかります。せっかくの暖房の熱もどんどんと垂れ流し状態です。それに比べて右は、サーモカメラでは外の気温が見えないほどに十分な違いを発揮しているのがわかります。外へ逃げる熱が少ないので暖房もわずかで済むというわけなのです。
家の外壁面積に占める割合の少ない窓のチョイス一つでこれほどまでに室内の温度環境に大きな差が生じているのです。

そして、窓が冷たすぎると冬は結露の原因になります。結露が起きると、窓は涙を流し窓の下枠はダラダラ。もしそれが窓枠(窓まわりの化粧枠)に隠れて見えないサッシ枠の結露水は、拭き取ることもできないので湿り気抜群のカビのすみかになりかねません。窓周辺の柱などの腐食にもつながり、いいこと無しです。しいてメリットを言えば「建てるときは安くすむ」というだけで、長く住み続けるには「カビや腐食と仲良く暮らす」か「メンテ費用を再投資」するかを選択せねばなりません。もはやいいこと全く無しです。

横手では寒すぎて誰も新築にアルミ+シングルガラスは採用しないと思いますので、ご安心くださいませ。(もし万が一、新築でそれがあったとすれば、それはかなりの勇気をもってして住まわなければならない家です)

などなど、作り手側ではもはや常識的ことですが、住まう方々も「えっ、マジか!」「そりゃないよ!」とならないためにも新築・リフォーム前にはある程度の「本当の知識」を知っておくことも大切かもしれません。

ちなみに・・・
樹脂窓が良い良い!と言っているわけですが、実は最高にいいわけではないのです。アルミに比べてれば1/1000も樹脂のほうがいいわけで、そもそもアルミが熱を伝えやすいという話。上には上がいて、やっと日本の一般の窓が世界に追い付いてきたという話で、まだまだ良い窓はいっぱいあります。もちろん日本にも、より高性能な木製サッシなど多々あります。

断熱材のたっぷり詰まった外壁に比べたら、熱の逃げやすい(入りやすい)部分が窓です。そのウィークポイントな窓を性能UPしてあげることは、簡単に家全体の性能UPにつながり、コスパの高い工事になります。(断熱材がしっかりあるという前提で)
ただ光を取り入れる、風を取り入れる、向こうを眺めるだけが窓ではありません。室内の冷暖房の逃げ口ともなるのが窓です。家からの熱ロスは、せっかく稼いだお金のロスと同じこと。枠の色だけの打合せじゃ済まされないほど重要ポイントなんです。
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・・・
長々とありがとうございます。良いアウトプットができるようこれから精進いたします。
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by iwamurakensyo | 2015-08-04 23:34 | ローエネルギー