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秋田杉の今・昔に我思う

「秋田杉の今・昔」

なんて大それたことは、たかが5・6年程度の、しかも自分の身の回りの僅かな範囲のことしか知らない自分に言えることではないけども、明らかにそれは「違う」

建築材料として利用されている木材について一般的に言えることかもしれないけど、本当の天然ものと言える木材はほんの僅かしかしらない。在る所には在るのかもしれないけど、ほぼ人の手による人工林で育てられた木材が占めていると思う。プレカットなんていったら完璧人工的木材だ。それはそれで、短所の少ない使いやすい素材ではあるが。

うちの作業場にも僅かながらではあるけれど、天然杉がある。本当に僅かで、10年以上、もしかしたらじいちゃんの頃のものかもしれないほど前の物。しかも、切れ端程度。

最近、それを有難く利用させてもらっている。今一般に言うスクスクと育った秋田杉とは全く違って、明らかに目の細かい(年輪の細かい)、歳のとっている木だ。重く、硬い。だから細かい鑿(のみ。大工道具の鑿)仕事もしやすい。

携帯電話のカメラだからうまく表現できないけど
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左が、今一般的な秋田杉。「スクスク育ちました!」みたい。
右が、数十年前には一般的だった秋田杉。「やっとここまで大きくなりました」
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ぜんぜん違うでしょ?年輪の細かさが。実物を見れば、もっとよくわかる。色合いとか手触りの硬さというか、何か最近のものは軽い。ある意味軽い。
大工は、木をうまく利用し家を建てるけど、その家を建てるための木まではうまく育てていない。加工していると、何かいろいろと感じるものがある。

by iwamurakensyo | 2008-06-05 23:49 | 豆知識編  

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